ネジ無し

文です

夢日記

今日の朝見た夢の夢日記です。

 

自分は夢の中でも昼寝していた。大学生なんで一人暮らしの家がある。

そんで起きて、支度をする。服を着て冷蔵庫を見て何もないなと思う。靴を履いて外にでる。外は暗くて夕方がちょっと夜に引っ張られかけてるぐらいの時間で、家の前に紅葉がある。

友達と夕飯を食べる約束をしていたので、さっさと家を出て、駅に向かわなければならないが、どうもそうはいかない。うちのマンションから見えるポストの陰に誰かいる。

女の子が二人いる。

二人ともうちの大学や東京の街で見るようなおしゃれな格好をしていて、口紅が赤くて、何やら大きな紙を広げて二人で話し合っている様子。はしゃいでいるのがこちらにも伝わってきて、きゃっきゃとしているので本来全然怖くはないが、夢の中特有の奇妙な思考で、自分はぼけっとしながらすぐに( あっ空き巣だ )と思う。

そうすると二人はその調子で楽しく話しながらこちらに来る。そうしてそのまま自分の見てる目の前で、扉に顔を近づけて、ドアスコープに目をぴったりと寄せて、中を覗き出したのだった。空き巣ですよこれは。自分は半ば呆れながらも困った。笑いながら人の家に忍び込む計画を立てるな。家主の目の前で実行するな。

 

そこを知り合いが何人か通りかかる。自分は一人だと空き巣ガールズ達は逃げると思ったので、事の顛末を説明してしょっぴいてもらった。説明したらまあまあウケてたので、夢の中でもおかしな出来事だったのだろう。そこをまた別の人間達が通りかかり、成り行きでまた説明をする。しかしその人達は立ち止まってくれない。え?マジ?と言わんばかりに反応は見せてくれるし、なんならだいぶ食いついてきたけど、歩みだけは止めてくれず、自分は結局その人に合わせて移動しながらしゃべり続けた。

話が終わった頃、そこそこ遠くに来ていた。アッすいません家の鍵かけてないんでもどりますねと言って戻る。話の最中ずっと一抹の不安があったので、自然に足が速くなる。ていうか空き巣まがいの被害に合いかけた次の瞬間に家に鍵をかけずに離れるな。

 

ドキドキしながら家に着く。ドアに手をかける。やはり鍵はかかっておらず、たやすく開く。

 

自分の家はワンルームなので入ってすぐにベランダと面してる部屋唯一の窓が真っ先に目に飛び込むのだが、そこから青空が覗いている。時間がいつの間にか昼過ぎになっている。レースカーテンが網戸にした窓から入り込む春風でふわっと巻き上がり、素敵な雰囲気だった。

掛け布団が床に落ちている。

拾おうと近寄ったのだが、そこで掛け布団の下に誰かいるのに気付いた。誰かが床に寝ている。自分は若干恐ろしく思いながらも、その誰かに声をかけようとする。そうするとその誰かが喋った。「今日は簡単にこしせに入れたよ」

それは彼氏の声だった。なんだ彼氏か!!!!!と安心した。アポなしで家に入り込んで床で寝ないでくれ。何はともあれ床で寝るのは彼氏にも布団にも良くないので布団ごと持ち上げようとした。布団の下と上に手を差し込んではさみ上げようとする。

そんでもって彼氏がでかい。

ていうか分厚い。仰向けに寝ているのだろうとなんとなく思ったのだが、胴体の厚みが日本人のそれじゃないし、日本人というか、もう人間のそれじゃない。巨大な樽を抱えようとしているような気になった。見た時点で気づかないのがいかにも夢という感じだが、確かに見たときはお行儀良く仰向けになっている普通のシルエットだったのだ。

でも、よく考えたらそんなこともない気がしてきた。自分は自分のさっきまでの記憶が急に曖昧になるのを感じる。本当に初めから普通の人だったっけ。普通の人だったとして、手をぴったり太ももの横にくっつけて、起立気を付け!みたいな体勢でピンと床で寝てて、前置きなしに声かけてきて、そもそも前置きなしに家に入ってきてるのって。なんか怖くない?樽みたいだし…。だいたい自分に入れたよって何?それが彼氏の声だとして、彼氏という確証はなくない?

自分がずらしたので、布団からその人の二の腕が覗いてた。

別に太くない、普通の人の腕だった。そしてその腕にはたこ焼きくらいの青あざめいたコブが盛り上がっていた。怪我をして腫れ上がったというよりも、皮膚の下に鉄球をねじ込んだみたいな、そんな異物感があった。

 

彼氏じゃない。

直感で感じると同時に、やらかした!!!!!と思った。こんどこそ声をかける。「誰ですか?」と言う。手はまだ布団から離せなかった。離したくても離せなかったのかもしれない。夢ってそういうところある。

 

布団の下の人物は、抑揚のない声で三回、なんでそんなこときくのと繰り返して発言した。その声がなんだか…まだ彼氏の声だった。でもすこし音質が悪く、声の周りに雑音がまとわりついてるような感じだった。もっと言えば、布団の下にテープレコーダーがあって、それが。

再生。「なんでそんなこときくの」停止。

再度再生「なんでそんなこときくの」停止。

再度再生「なんでそんなこときくの」停止。

そんな印象を受けた。やばいと思う。これはさすがに大変なことになったのではないかと思う。自分は焦る。逃げようと思う。逃げろ。走れ。家から出ろ。"これ"から離れろ。立ち上がれ。お願いだから体が動いてくれ。

思考だけが目まぐるしく動くが、自分の体は動かなかった。夢って本当そういうところある。ふざけんなと思って目が覚めた。